2004年10月20日に岐阜県を襲った台風23号の大雨の影響により、高山本線打保駅に抑止されたまま身動きが取れなくなっていた美濃太田車両区のキハ48の2両(5803、6810)が、1月26日に角川までの線路が接続完了した事を受けて2月9日、2年4ヶ月ぶりに打保駅を“脱出”しました。
高山方のスノーシェード内に置かれていたキハ48 5803が、 富山方スノーシェード内のキハ48 6810のもとへ自走して、連結。 打保 '07/02/08 撮影:のらりくら2号 |
ジャンパ線接続後、エンジン同調を確認。 久しぶりに2台のエンジン音が山々にこだまする。 噴きあがる! 生きている!!(^^) '07/02/08 撮影:のらりくら2号 |
2年4ヶ月ぶりの汽笛(タイフォン)の音。近所の女の子も見に来た。 '07/02/08 撮影:のらりくら2号 |
試験走行・制動確認。構内を3往復ほど走った。 台車のブレーキ周りは、今回事前に仮整備されている。 '07/02/08 撮影:のらりくら2号 |
9日は11:15から構内試運転開始。打保駅裏にお住まいの母子が見守る。 キハ48 5803+キハ48 6810 |
大勢の係員が見守る中、構内を2往復。 キハ48 6810には反射板が付けられている。(11:23) |
見送りに集まった地元住民のみなさんと、飛騨市が用意した横断幕。 撮影:のらりくら2号 |
13:00に打保駅を出発。地元区長さん「開通したら帰っておいで・・・」 撮影:のらりくら2号 |
電気関係はまだ工事中のため、踏切は作動しない。 車上と地上の係員が無線連絡し合いながらゆっくり進む。 打保〜坂上(13:08) 撮影:のらりくら2号 |
沿線でもお見送り。飛騨市の職員が日章旗や横断幕を運んでいた。 打保〜坂上(13:32) |
坂上でも地元住民の見送りが。キハ48はタイフォンを鳴らして答える。 (13:53) |
大勢の住民が見守る中、キハ48はさらに南下する。 撮影:のらりくら2号 |
全壊から新築された鉄橋。係員が下車して確認しながら通過。 坂上〜角川(14:08) 撮影:のらりくら2号 |
20m級車輌が通過するのは初めて?のため、慎重に歩みを進める。 |
角川への最後の鉄橋を最徐行で渡る。 坂上〜角川(14:16) |
角川駅手前の踏切。子供たちも手を振って見送る。 坂上〜角川(14:17) |
角川構内北の踏切付近に到着。 車検が切れているキハ48は、自力では営業線に入ることができない。 (14:24) |
牽引用に回送されてきたDE10 1521が踏切まで歩み寄り、連結。 角川の1番線へ一旦据え付ける。 (14:37) |
据え付けられた編成を富山方から。 撮影直後、はずされていた車止めが元に戻された。 (14:45) |
DEにエスコートされ、一路高山へ。 配9662レ DE10 1521+キハ48 5803+キハ48 6810 角川〜飛騨細江(15:36) |
配9662レ 角川〜飛騨細江(15:37) |
配9662レ 飛騨国府〜上枝(16:02) 撮影:のらりくら2号 |
高山中線到着後、入れ替え。同僚たちと2年4ヶ月ぶりの対面を果たした。 (左)1855D キハ48 6806+キハ48 3814 (右)1021D到着編成 キロ85-1+キハ84-301+キハ85-1112 キハ48 6810+キハ48 5803+DE10 1521 高山(16:51) |
カマごと車庫付近へ転線。 名古屋への回送は別の日の夜間に行われる模様。 |
2月2日付けの中日新聞岐阜県版によれば、「各部検査をして使用可否が判断される」とのことですが、打保駅には幸いスノーシェードがあり、雨風がしのげたため車体の傷みは比較的少ない事、また、徐行運転ながら自力で角川まで走れたことから、全般検査を受けて、また元気に本線上に姿を見せてくれるものと思われます。
#打保の住民のみなさんも「帰っておいでよ」といってますよ。(^^)
なお、高山本線の不通区間である角川〜猪谷間については、復旧工事の進捗状況は全体の7割程度が完了、今年秋の開通を目指して工事が続けられています。
2/15 配9664レ 高山2:19→美濃太田4:55
2/16 配9666レ 美濃太田1:00→岐阜1:34 配9568レ 岐阜2:33→名古屋3:10
角川で組まれた編成のまま、全車アイドリングしていた。 打保では車内の整理券発行機が取り外されていたが、 日中に取り付けられたのか、復元されていた。 美濃太田車両区 '07/02/15(21:26) |
並んでいるのはキハ48 5303+キハ48 6501。 何を話していたんでしょうね。(^^) このあと2/16の未明にかけて名古屋へ向かった。 美濃太田車両区 '07/02/15(21:35) |
このページ内の写真は特記以外 '07/02/09 筆者撮影